「とおくはちかい」仙台公演アンケートまとめ②後半戦

お待たせいたしました。
「とおくはちかい」仙台公演のアンケートまとめ後半戦です。
7月1日マチネから7月3日までの5回分です。
どうぞご覧ください!

○7/1 14:30~
・なにげない会話からの始まり方がとても好みでした。日常のなにげないしぐさや話し方、動き、会話に共感できる部分とかぬすみ聞きしてるみたいでにやにやしました。私はアルプス一万尺とかスピードは速さを求める方の小学生でした。会話の節々にももしかしてこういう時のかなっていうのが含まれていて面白かったです。不思議な空間でした。照明、音、装置も好みです。(20代)

・震災後のありそうな日常の様子がふかんで伺えて面白かったです。(30代)

○7/1 19:30~
・やはり、この作品を見ていて、まずは震災を思い出すのだけれど、映画の世界だと2016年は「シン・ゴジラ」「君の名は」という作品が出ていて、どちらかというと、5年くらい経った後に語られる「見方」というのがあるのだろうと感じました。特に、一幕のラジオのところで、火災があんなにもキレイなみたいな表現は、ちょっと「君の名は。」のいん石のシーンを想起してしまいました。
こういう会話劇って、ある意味リアリティとかそういう感情が求められると思うんだけど、劇を見ていたらリアルだなと思うところもあれば、そうじゃないところもあったかな。当たり前だけど、特に最初の家に来るシーンとか、2人はどれくらいの関係性で、どれくらいの間柄なんだろうってつかみにくかったかなと。多分もともと両手で数えるくらいしかあったことなくて、かなり久々の会った感じなんじゃないかなってそう感じました。でも、時間経つにつれて、2人が「あ、これは話題にしていいんだ」っていう空気の共通意識が出来てきたんだなってのは伝わってきました。
実際、仙台とかでも、いわゆる津波被災地で語られる震災の話は違うんですよね。でも、やっぱり今回の話って仙台とか内陸のほうに住んでる人の話だよね、と。ある意味、仙台くらいの人は災害に対するリアリティってそれほど持ち合わせていないんですね。その口振りがすごく伝わってきた。
あと幕間の照明はキレイでしたね。逆光の入れ方がまさに絶好な角度からの照らし方でしたね。砂ぼこりってあんなきれいになるんですね。
ちょっとリアリティの話に戻りますが、2人の関係性によって、そのときのリアリティって変わりますからね。個性によって語られる言葉も違うし、笑ってみたり、おどけてみたり、真面目になったりも違うよね。だからこそ、ある意味エチュードでやったやつだからリアルだし、人によっては(場面によっては)リアルに感じられないとこもありますよね。(20代)
・10-BOX で観ることができたのがラッキーだったなと思いました。
そのとき、一番話したいことをピュアに話そうとすると「会話」自体が機能不全になりそうになるけど、それこそ話して聞く価値のあることな気もして不思議だなあと思います。すてきな作品でした。情報のまとい具合が膨大でしたなあと。(20代)
・空間、沈黙、などの日常から切り取られた、というか日常そのものの空気をじんわりじんわりと感じることができました。(10代)

・○パンフにあった中村さんのコメントを観劇した後によみ、その通りだ、と思いました。
○アフタートークをきけてよかったです。
○きょり感…とても共感できました。見にきて、大変よかったです。
○美術もシンプルかつ、印象的で、“ふかん”でも見ている、自分でも感じるという2重で感じることできました。(30代)

・舞台にないシーンをけいこでやってみるという役作りのしかたは新しく楽しそうだと思いました。
これから自分たちもやってみたいと思います。
かみ合っているようでかみ合っていないような2人の雰囲気がとても好きでした。
おつかれ様でした!(10代)

・普段演劇はほとんど見ないが、今回の公演で演劇のおもしろさ、奥深さを見せつけられた。
考えながら、制作者の意図を考えながら見たのは新鮮だった。(10代)

○7/2 13:00~
・震災後のありそうな日常の様子がふかんで伺えておもしろかったです。(30代)

・普段の会話の風景を通してその中に深い題材があるんですね。私は東日本震災のこの悲劇をくり返さない為に昔の人がお地蔵さんをつくり、神社のようなもの、石ひを立てたことを思い出した。今回も同じことをして、残そうとしたりしている。あと人って、今の人って、「なんか」って言うこと多いんだなって思いました笑私も含めて。もう少し人の顔を客席側に向けてほしかった。それも演出なんですかね・・・すみません。(40代)

・会話ってすごい 舞台装置、演出がとてもきれいでした。(20代)

・パラシュートで未来におりることはできない、という一言が印象的でした。(20代)

・人の会話の手さぐりの向こうで災害の重さが浮かび上がる感じがおもしろかったです。(60代以上)

・いろいろなことをおもいながら、とても面白く見ました。またご案内ください!(20代)

・ふだんの会話がくりひろげられる感が面白かった。震災と重なって、経験者だから語れる身近な表現だなと思った。面白かったです。ありがとうございました。(30代)

・形を与えようのない感情が、時間とその間の思考によって、うすらと輪かくが見えてくるその経過がおもしろかった。砂をマケットにかける表現が、時を感じ美しかった。この家は天井が高くていいな。(30代)

・劇場というとくしゅな空間だったけど、人の女性の対話は、現代の日常会話で、きばつさが一切なかった。演劇ってそれこそ「劇的」なイメージだったのでそれゆえのたいくさもあったように感じた。大火災っていうせっていは現代にあまりないからどうなのかな気にしなくていいし、あえてのいわかんでいいのかなと思いました。

・『再開』のように、小さなちょっとした、エピソードを話してるのは面白いというか、何か良かった。『暗くて』『二十一世紀』も見ているけど、たぶん良かったとは思ってなくて、『再開』とこの作品は良かった気がします。それは、自分の見方考え方が変わったような気もします。(20代)

・見えない部分を想像させる作品でした。来ることができて良かったです。(20代)

・Aさん、幕で「髪きった」と思いびっくりしました笑自分と友人の会話を見ているようでした。お疲れさまでした。ありがとうございました。(20代)

○7/2 18:00~
・居心地の悪い心地良さ(?)を強く感じました。多分これは2段目以上に座っていたら違ったのではないかな、と思った。2人の顔立ちや髪型から連想される性格とは真逆で、下手の方は日本人らしい様なイメージがある(演技を通して)。逆での演技も観てみたい。考察というものは苦手だけれどももう一度観て考え直したい作品でした。
アフタートーク後→震災は体感していないので、風化が進んでいることは非常に感じている。ナッツは時間の経過、は初めは気持ちの重なり、ずれと考えていたので不思議だった。震災を知らない為どうしてもTVの映像が全てで上手い反応ができないなあと…(10代)

・テーマは良かったと思うのだが、いかんせん退屈だと感じてしまう場面が多いしばいであったと思う。それはやっぱり私が関東の人間で、震災について大きな思い出を持っていないからかもしれないが。(20代)

・大沢さんにお声がけしてもらって忘れずにすみました。ありがとうございます。
本人たちにはイミがあっても他人にはどうでも良い日常?
でもそれがスナのようにつもって世界はまわっている
タンタンとして芝居というのも演じていてどうなのでしょう?(50代)

・せんさいにていねいにつくられているように感じました。
話している事柄(?)もしくは出来事(?)もしくは感情(?)なのか、よりかじょうにディテールが役者のセリフとして語られる場面がもう少し必要な気がしました。
「とおくてちかい」or「ちかくてとおい」ということは、いたるところに感じました。そう感じたから必要と思ったのかも。(30代)

・AがBに期待すること(気づかっているところ)、BがAに期待すること(気づかっているところ)
それが伝わるときと、すれちがうときを変に深読みしてしまいました。(20代)

・新しい形の芝居でした。内容は真っ白だったり、あんこ買ったり(水あめ、果物のキンカン)たしかにしてました。前に話したことを又、話してみたり、ある!ある!
アフタートークで内容深まりました。(50代)

・(今日、家をでるのがギリギリになって、高速2時間トばしてきてて、)
イスに座って黙ってる時間が、舞台上の2人も客席側の全員も共通して、あって。今日よけいに「演劇って、こういうことなんだよなあ」とイスに座って黙ってるお客さんも、「みんな生きて(ガンバって)るなあ」と観劇。
音楽素敵。トランペット効いてる。
舞台奥のミニチュアシーン。あれが観終っても尊い。
(砂(?)粒のものをkぶっているミニチュアも尊い)
役者…役者めっさ[超]ナチュラル。
舞台、とくに棒(柱)が良い。
足がテーブルの下で芝居してた。(30代)

・今回はじめて拝見しました。会話だけの演劇、自然であり又不思議な感じでした。
砂をかけるシーン、印象的でありラジオも効果的でした。
色々な演劇の作り方があるなと思いました。(50代)
・とおくはちかい、は とおくはちかかったら良いのに、も
絶えず抱くのかなと 見始める前はもやもやありましたが
からっと風がふいた感じでした…(20代)

・二人だけの世界が思ったより広く感じられた。
客席の雰囲気が、というか、お客さんの自由度が高くなった気がした。どう見るかを委ねられている感じ。
時間と場所で色も違うし、二人の関係性も、明らかに変わっていて面白かった。
ナッツとあんこ、良い効果になっていた。
ラジオの音声がまた、別の場所・時間に飛ばしてくれて。この空間だけでどれだけ広い話なのか。(20代)

・複数人での独白は、お互いの関係性の中で語られるということを考えました。
2人の手記を読んでいるような。人や物事など、自分と色々な物事との距離感はその時々によって変わっていって、私はどんな出来事を「思いださない」という選択をするのだろうと思ったりしていました。
(忘却はあかるいという言葉も含め、何度も思い出すことになる作品だと思いました)(20代)

○7/3 14:30~
・2回見ました。まきたさん側、村岡さん側
間のあいだの顔が見れてよかった。人がとっても良いです
間のあいだの現実あるなあと思いました
横浜行きたい(30代)

・不思議さのぞくっとした感触を感じました。台本があるということ・・・・・(不明)

・自分を認識していない人の話をここまでじっくり聴くことは非日常的でしたが、目の前で行われていることの日常性は非常になまなましく感じました。見ながら、自分の記憶に思いをはせる瞬間、私が取り残している心がないかどうかを考えました。俳優の首と砂ぼこりが美しかったです。(30代)

・柿喰う客みたいに、これの男Ver.も観てみたいと思いました。女の人の、脱線を楽しむ会話とは別の、本質しか語れない男の会話も聞きたいと思いました。(不明)

・客席と舞台の境目がわからないような感じでふしぎでした。砂のところがきれいでした。じぶんの経験と重なるところがあって、もう一度考えたくなりました。(20代)

・このような静かな人しばいを見るのは初めてでした。時々思い出したように話し始めたり、はたまた時々次の話題を探すように黙り込んだり、なんだか二人の関係を見ていてリアルを感じました。(20代)

・良いのか悪いのか分かりませんが、もどかしかったです。体がキンチョウしっぱなしで、息が詰まってました。でも、友だちと話してるとたまにあるなあと思いました。面白かった。とは違いますが、観に来れて本当によかったです。ありがとうございました横浜公演もがんばって下さい ★砂がキレイでした!!!(10代)

・出来事と、人々の関係性、当事者性奇しくも、「安住の地」のテーマと近いものを感じた。のぞき見感、よひ。見えないときの音、よひ。(20代)

・本当に久しぶりに演劇をみました。はじめせりふがよく聞こえなかったこともあり、この人はなんだろうこの場はなんだろうと思いました。そのおもいは最後までありました。もしかして、人は、もうこの世にいないのでしょうか最後までふしぎさが残りました。あの震災がもたらしたことを考えてしまいます。(60代)

・20代の感性なのかなあと☆ ごく日常や記憶にとらわれた時期が自分にもあった。今も、どう物事を想起するか。カコのできごととどう描くかは興味があるものである。が、それを超えていく岡崎京子的感性で生きたい自分は、と。ほかの作品もみてみたいです。(30代)

・直接いいます。あ、でもいい芝居だと思いました。(30代)

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