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【2021年3月26,27日】京都でワークショップを行います。

 突然ですが、中村、渡邉の両名で3月26,27日に京都に参ります。直前のお知らせとなって恐縮ですが、お時間合う方いましたら無料ですので、是非お越しください。 屋根裏ハイツワークショップ「他人の経験を話すこと」 【概要】 自分の経験を誰かに話すときというのは、ただ言葉を話しているだけではありません。言葉として相手に伝わっているのはほんの一部で、わたしたちはもっとたくさんのことを頭の中で想像している。この想像できているかどうか、は話し方に大きな影響を与えます。それは他人の経験を話す(役になって演じる)ときだって、基本的には同じことです。 このワークでは、話し方、というよりも想像の凝らし方に重きをおきながら、誰かの言葉・経験を話すことについて考えられたらと思います。 【時期】  2021年3月26日、27日 各日17~21時  ※両日内容は同じです。 【場所】 京都市東山いきいき市民活動センター302号室 【募集】 若干名 【価格】 無料 【対象】 年齢・経験不問。演技をすることに興味がある方。 【申込方法】 件名を「京都ws参加希望」とし、下記内容を記入の上、yaneura.heights@gmail.com(@を半角に直してください。)までお申し込みください。 ・お名前 ・当日連絡のつく連絡先(電話番号、メールアドレス) ・参加希望日時 ※ワークショップはすべてマスクをつけて進行します。参加者の皆様もマスクの着用をお願いいたします。 ※アルコール消毒、換気等、感染症対策をおこなって実施いたしますが、万が一体調が優れない方がいらっしゃいましたら、ご参加をお控えください。 年度末のお忙しいところと思いますが、みなさまのお越しをお待ちしております。

上演台本:パラダイス

  パラダイス(上演台本)   中村大地   ◯人物(実際に舞台上に出てこない人も含む) A 沢崎 団地居住者。50代後半。認知的な疾患があり要介護だが独居。障害年金で暮らしており、行政の紹介で移り住んできた。 B 清水 居住者。30代後半。遠藤さんの隣に暮らしている。 C 高知 施設職員。20代なかごろ。 D 日高 居住者。60代。若い頃から団地に暮らしている。 遠藤 居住者。寝たきりで介護を必要としている。 遠藤ケイ 遠藤の子ども。ケイさんと呼ばれる。2日前から行方不明。 間宮 職員。高知の先輩。  大野 施設長              まいさん 清水のパートナー。 ニッシー 昔の友人。亡くなっている。 E 久保田 ケイさんの友人。     ◯場面                  ある日の夕暮れ。団地の集会室。     凡例 〈動き〉、(省略される言葉)、[会話の主導権を持たない人の相槌] 日本。超高齢化に突入した社会では、元々ニュータウン開発などで建てられた団地など、居住者が大きく減ったため生まれた空き物件の利活用として、高齢者や精神疾患のある方々を住まわせており、また家族同士で暮らすことや、単身世帯の入居も許されている。ケアラーや介護者の人手は足りず、手荒で強制的な管理が成されているものか、無法地帯と化しているものもあると言う。   そうした団地の1階には集会室がある。郵便局があり、食堂があり、小さな商店がある。それぞれ、日中の間は常駐するスタッフがいる。駅まではそれなりに距離があり、歩くには遠く、バスもほとんど通っていない。 とはいえ無法地帯だとかいった言葉は傍から見た話で、渦中ではその限りの中の、ルールの範疇で快適な暮らしを成すための、居住者らなりの不断の努力が成されていた。集会場は文字通りミーティングルームであったし、レクリエーションの場であった。集会場の目の前にある公園に、健康遊具を誘致したのは住民の提案だったし、集会場のWi-Fi環境が入れられたのも住民の提案だった。 住民の一人、遠藤さんの子が勝手に団地を出ていってしまってから丸2日が経とうとしていた。住居には鍵がかかっておらず、財布や電話は持ってでかけていなかった。 Scene1   集会場。午後。やや肌寒いが、集会場の外のスペースでは遊んでいる子どもたちがいる。集会場は開いていて、職員であ