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仙台公演がはじまります。

東京公演の実施、京都公演の中止を経て、仙台公演の幕が明日ついに開きます。
12日から仙台入りしてまもなく1週間、あっという間に公演です。『とおくはちかい(reprise)』という作品は、2017年初演の『とおくはちかい』を全編改稿したものです。ある災厄に対して、当事者性が異なることで記憶する時間の長さや、忘れ方も大きく異なることに着目した初演。「災厄のある街に暮らす人のもとを、その半年後、10年後と2回友人が訪ねてくる」という構成が引き継がれ、キャストは女性二人から男性二人に。劇中描かれる災厄も火災から地震へと書き換えられています。『ここは出口ではない』は、2018年初演ですが、東京公演は新型コロナウイルス感染症の影響により仙台在住の出演者がリモートでの出演に。仙台公演では全員が生身で、舞台上に集まって上演します。このバージョンは仙台限りなのでお見逃しなく。配信もスタートしております。小森はるかさんの撮影と編集による『とおくはちかい(reprise)』、宮﨑玲奈さんに編集をしてもらった『ここは出口ではない』、どちらも舞台の記録というわけではなく、独立した映像作品として楽しんで貰えれば。どちらの作品も、このコロナの状況を通過しなければたどり着けなかったものになっていると思います。チケット少し高いですが、忙しない日常のなかでほんのひととき、やっていることをストップして、舞台を眺めてみてはいかがでしょう。ポツポツと、些細な言葉のやり取りを見届けていただければ幸いです。様々なかたのお力添えで、仙台へ帰ってくることができました。劇団としては2年ぶり。シルバーウィーク、イベントも割合目白押しですが、ぜひとも10-BOXにも、遊びに来てください。予約はこちら。
https://yaneuraheights.net/next/tour2020.html
予告編ができました!!『とおくはちかい(reprise)』https://youtu.be/DzaqYiIF_vY
『ここは出口ではない』https://youtu.be/EjsFKcWkQHc
屋根裏ハイツ
中村大地

再建設ツアー京都公演について

再建設ツアー、慎重に慎重を重ねて、まずは東京公演を終えることができました。
コロナ禍の打撃を見事に受けながら、公演期間の変更、客席数の大幅な減少、出演形態の変更など、本当に様々なことがありましたが、無事完遂できたのは、信頼の置けるキャスト・スタッフチーム、なによりも手厚いフォロー・バックアップの体制をとってくれたこまばアゴラ劇場、そしてこのような状況下でも足を運んでくださったお客様のおかげです。
人目にさらされること、何度も同じことを重ねていくことなど、演劇の原初にある状況の特殊さ(さらに言えばこれを続けていくことの難しさ)をひたひたと痛感しながら、また一方でそれを作っていく喜びを感じた1ヶ月間でもありました。ご来場いただいた皆さま、またお気にかけてくださった皆さま、本当にありがとうございました。さて、掲題の京都公演について、直前のアナウンスとなりますが座組全員での協議の上、全演目を中止することといたしました。楽しみにしてくださった方、大変申し訳ありません。劇団としても初めて京都で行う公演、なんとしても行きたかったのですが、全国的に感染者数が日々増えていく中で、東京都外へ出て公演を行うことのリスクを現地の制作の方とも話し合った上で、上述のような判断を取ることとしました。仙台公演に関しては現在検討中です。こちらは遅くとも8月下旬までにはアナウンスできるかと思いますので、お待ちいただければ幸いです。

そしてひとつ、代わりと言っては何なのですが、東京公演の模様を収録した映像版『とおくはちかい(reprise)』、『ここは出口ではない』の配信が、本日8月12日よりスタートします。『とおくは~』は、瀬尾夏美さんとのアーティストユニットや、映画『息の跡』の監督である小森はるかさんに、『ここは~』は演出家でムニを主宰する(そしてこの公演に演出助手として関わってくださった)宮﨑玲奈さんにそれぞれ編集を依頼しました。どちらも撮影は小森さんに携わって頂いています。舞台とはまた大きく異る、カメラに映すからこその魅力がある作品になっているかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。映像配信はこちらからどうぞ。二本同時配信 https://tour2020-movie.peatix.com/view
『とおくはちかい(reprise)』 https://tour2020-movie-t.pe…

再建設ツアーについて

7月23日より初日を迎える再建設ツアーの演目『ここは出口ではない』について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を鑑み、宮川紗絵の出演形態をリモートでの出演に変更することにいたしました。『とおくはちかい(reprise)』に関しては予定通り実施いたします。

楽しみにされていた方に心よりお詫びを申し上げます。
この上演形態の変更に伴うチケットの払い戻しは行いません。


今回の座組は首都圏で暮らしているメンバーと、宮城で暮らしているメンバーで構成されています。当初、感染のリスクを少しでも減らすため、7月初旬までZOOMを用いてオンラインで稽古をした後、東京に全員が集まり、23日からのこまばアゴラ劇場での東京公演に向け対面でクリエーションを行う予定でした。しかし、6月末から7月上旬にかけ感染者数が連日、とりわけ都内で増えたことを受け、メンバーより東京に長期間で滞在することにより感染するリスク、また無症状で感染したまま公演後に周囲の人へ感染を広げてしまうリスクを不安視する意見が複数出ました。そのことを踏まえ話し合いを重ね、上述のような形態で実施することといたしました。

個人がこの感染症に対して抱える不安の要因はひとつではありません。「未知の病にかかるかもしれない」という恐怖だけではなく、その人が生活を共にする人々(パートナーや家族、友人)との関係や、暮らす場所・環境、経済的な状況など様々なことが重なり合っています。劇団の稽古場というのも、その重なり合ういくつもの生活の輪の一つにすぎません。個々の事情と向き合い、ケースバイケースで折り合いをつけていく必要があります。


こうした状況にありながらも、劇団として公演を実施する理由はこのツアーのステートメントに書いてあるとおりです。

“劇場がお客様をこれまで通りの形態で迎え入れることができるようになるまでに、そう短くはない時間がかかるでしょう。新型コロナウイルスに対するワクチンが開発されて、インフルエンザのような距離感で存在するようになるまで。そのなかで、私たちは公演を中止するのではなく、むしろ様々な方策を試みながら劇場を開けていくことが必要なのではないかと判断しました。”

感染を完全に防ぐ手段も、罹らない方法も、現時点ではありません。それでも日常が再開されている。外食をしたり、人とあって話したりすることも増えてきている。映画館に…

上演台本:私有地

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私有地 シリーズ:加害について
中村大地
○人物と場面

1. コンビニ
 A
 BAの友人。

2. 漫画喫茶
 C利用者。
 Dアルバイト。
 Eアルバイト、Dの先輩。

3. リビング
 F介護を受けている。Gと夫婦
 G Fの介護をしている。

4. 葬儀の帰りに
 H子供がいる。子供はどうやら、留守番しているらしい。
 IHと同じ家に暮らす。
 J車の持ち主。葬儀場まで車で来た。 

5. 転居通知
 K施設職員
 L親族
 M子ども

6. ふたたび、コンビニ
 Nタクシー運転手
 O 
 POの友人。


※注
・3人の俳優によって演じられることが想定されており、1人の俳優が複数の役を演じる。2019年の上演では下記のように配役したが、組み合わせはこの限りではなく、登場人物の性別も特に指定はない。

渡邉時生 A,E,J,M,N 
村岡佳奈 B,D,G,I,K,P
寺田凛  C,F,H,L,O

・様々な場面が描かれるが、基本的には舞台セットはないことを想定している。
・一人称については、演じる俳優、演出との話し合いの中で適宜変えても良い。
・テキスト中に同じ人物の発言が連続することがあるが、これはやや文脈が前段からは変わったり、少し間が空いたりする、と言った意味合いで用いている。



1.  コンビニ 


深夜。郊外の、駐車場が店舗敷地の倍はあるコンビニエンスストアの外。店に平行にパーキングブロックが並ぶ。店内に人はほとんどおらず、駐車場には乗用車が2台ほど、それからタクシーが1台停まっていて、運転手が座席を後ろに倒して寝ている。Aが店の外で腰掛けている。Bが店内からコンビニ袋をぶら下げて出てくる。


B へい(と袋を渡す)、
A はい、
B コーヒーて、
A うん、

コーヒーを手渡しながら

B 寝ない気?
A え、
B この時間にコーヒーって、
A あー、あんまり効かないんだよね、
B あ、え、コーヒー?
A うん、
B 効かないんだ、
A うん、そう、
B え、
A うん、
B え、
B じゃあ何で飲むの?
A え?
A 飲みたいから?
B あー
B わたしあんまり、それわからない派だわ、
A え?
B コーヒーをそういう素材として以外に使用すること、
A 素材って、
B こう、目を覚ます素材、
A へー、
A あんま好きじゃないってこと?
B まあ、
B そんな、嫌いってわけじゃないけど…

舞台を流れる時間についてのこと

あけましておめでとうございます。中村大地です。
あけましてというのももうだいぶ日が経ってしまったか。さて、これが最後の稽古日誌です。今回の作品は予想以上に評判が良かった。評判がいいというか、客席が普段の上演よりも集中して作品に付き合ってくれている、と思える上演が多くて、それはとても良かった。徳永さんをはじめ、様々な方に声の小ささについて言及していただいたので、そのことについて書きます。

深夜にそっと、屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』の追記。声の小ささについていくつかツイート(どれも否定的ではない)を目にしたので、昨夜FBに書いたものを少し丁寧に。確かにものすごく小さな声量の、しかもモゴモゴと聞き取りづらい発話で会話から始まるのだけれど、これは完全に、 — 徳永京子 (@k_tokunaga) 2018年12月22日

屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』追記②観客が耳を澄まさざるを得ない状況をつくるため。人間は小さな声や光に無意識に集中する。つまりこの話のオープニングそのものが、登場人物が小さな声でモゴモゴ話すのが不自然ではない設定になっている。そしてこのあと実は俳優の声量は少しずつ大きくなる。 — 徳永京子 (@k_tokunaga) 2018年12月22日

屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』追記③男が何度もキッチンとリビングを行き来するのは、リビングにいる彼女との会話に、わずかに声を張る必要が出てくるから。というか、わずかに声を張っても不自然ではないから。作・演出の中村大地はこのあとも、俳優の声量が上がっていくことを観客に — 徳永京子 (@k_tokunaga) 2018年12月22日
屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』追記④気付かせないシチュエーションを次々とつくり、あの儚い物語の入口にスムーズに、完全に、導き入れるのだ。ふたりが舞台から去り奥のキッチンで会話するのは、おそらく観客の聴力と俳優の(不自然に感じないギリギリの)声量をチューニングし、客席の集中力を — 徳永京子 (@k_tokunaga) 2018年12月22日

屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』追記⑤仕上げているのだと思う。これはかなり凄いこと。その微細な声量の変化を、何もしていませんという顔でしてしまう俳優たちも、中村も。本日23日マチネがその確認のラストチャンス。横浜STスポット。 — 徳…

5F『ここは出口ではない』お客様の感想

2018年12月に仙台・横浜で上演された『ここは出口ではない』でお客様にご記入いただきました感想のうち、公開可能なものを公開いたします(誤字脱字などはそのまま反映しております)。
どうぞご覧ください。

すごくよかったです やってくれてありがとう屋根裏っぽい感情の欠らく感がよかったです。ひたすら水の中にもぐっていく感覚。前半の夫婦のせりふが聞きとりずらかった。会話劇として面白かった場面の転開が超スローに驚きを禁じえませんでした。間のとり方が超独特でびっくりです。初めての体験となりました。途中、自分ならどう考えてるのかと思ってもみました。貴重な体験となりました。ありがとうございました。2人の最初に登場したカップルのセリフが聞きとなれなくて、追っていくのが大変でした。ひそひそ話をのぞき見てる感覚という趣旨には合っているのだと思います。死者、生者、日常・舞台、言語・空想(記憶?)、舞台・客席etc. いろんな境界がとけある、静かで面白い劇でした。 楽しかったです!! おつかれさまでした! それと、チラシかっこいいですね!(語彙力0ですみません)みんなちょっとの違和感があってみんなちょっと馴染んでいる。そんな不思議さが面白かったです。好きでした。普通に会話に混ざりたかった。ようちゃんー まだ言葉にならないですさとしゅんとストロングゼロがのみたくなりました。みにきてよかったです。こんなに共演者と体感の長さが同じだと感じた舞台は始めてだった。死んだ人がまじっているのだから、観客もまざっていいよね、と思った。不思議とひきこまれました。いろんなこと考えました。言葉?の部分でひとつ残念なのは、途中で入ってきたお兄さんの気配と音でセリフがききとれなかったこと。となりのひとの衣ずれの音できこえなくなる台詞があったこと。どんなところにもそういうひとはいるので避けようにないのですが。特に印象的なこともないけど何年も覚えている”あのときの宅飲み”みたいなはだざわりが良い。好きです。ありがとうございました。どうも今年たくさん知人を亡くしたのでこんなふうにふと会ってもう一度話せたらよいなと思ったし、たあいのない会話が、かけがえのないその人らしさだったりするなあと思った。とても低ーいテンションのなかで、じわーっと感じるものでした。すごかったです。ふしぎな話で、日常が描かれていておもしろかったです。不思…

12/6~12稽古

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仙台公演が無事終了しました。ご来場いただきありがとうございました。
・・・くらいのペースでこの日誌を更新しようと思っていたら、横浜公演も終わってしまいました。幕が空いての評判や役者の雑感などは各SNSに任せるとしまして、本番直前までのことをとりあえず書いておこうと思います。
ちなみにTwitterでの観客の反応をまとめました。
→ 屋根裏ハイツ5F『ここは出口ではない』感想まとめ


12月6日 
屋根裏ハイツの長台詞は回り道が多くノイジーだ。その殆どは自分の経験談を話す、いわゆるエピソードトークと呼ばれるもの。男性チームがセリフをなかなか覚えられない、というところから、この長台詞どうやって覚えている?という話になった。
例えばこんなセリフがある。Aがお酒の失敗談とかない?と聞かれて答えたエピソード。

A すごい前の話なんだけどさ、いま中央公園になっているところっていってもわかんないか、中央公園ってところがあるんだけど、(Bにむかって)あるじゃん、(B うん)、そこはしばらく前まで公園じゃなくて空き地だったのね、一面空き地、でまだその空き地だった頃にそこで俺短期のバイトをやってたの、その空き地を使ってなんかでかいお祭りみたいなのをやろうって、すごい結構でかいバルーンとかがあったりして、仮設でいろいろステージとか組んでライブとかあって、屋台あってビール飲めて、みたいなのが夏の一ヶ月間だけ限定で展開されてたことがあったのね、結構楽しい感じの、そこのスタッフで一ヶ月働いてたんだけど、これ失敗談とかじゃないなって今話しながら思ってきたけど、そういうイベントって週末とかは、まあまあまあ、忙しいかなくらいのことなんだけどさ、正直平日はしかも平日の日中とかはクソ暇でさ、うわーって感じで、たぶんあのイベント自体は失敗だったんじゃないかって今思うと、週末は混んでたけど平日はホント全然で、そこでそのクソ暇な平日の夜にもうお客さんもこないしいいっしょみたいな感じで、店の人も半分ヤケでさ、すげえ早めに閉めちゃって、なんであんなことできたのかわかんないけど、早めに閉めて、バイトも集まってもう飲もうぜってなってさ、そのフェスみたいなところで、めちゃ飲みまくったのはすごい覚えてるな、自分たちの好きな音楽かけて、あんま、失敗談って感じじゃなかったけど(笑)




人が自分のエピソードを語る時、話す前に、その…