最初の言葉

屋根裏ハイツという劇団を立ち上げました。
はじめましての方ははじめまして、作・演出の中村大地と言います。
この団体で一番最初にやったのは 紙風船(は聞こえているか?) という作品です。
岸田国士、作品への敬意がみじんも感じられなくなってしまった作品ですが(それはとても反省しています。) 
それを今年の3月、C.T.T.Sendaiの試演会で上演しました。

今度は原作なんかは特になく、脚本を書くことにしました。

今度の10月にやる一階の公演(わざとです)の作品は
「暗くてなるものか」
というタイトルです。

稽古は昨日から始まっていて、台本も少しずつですができはじめました。
細かな情報はこれからまたここで更新していきます。

これから、この作品をはじめるにあたっての宣誓文みたいなものを書きます。

台本を書いていると、それはとても自分の個人的な出来事でしかないなあ、と思うことが良くあります。出発点は何時だってそうです。

僕はできれば、一つも決断しないで、決断することで捨象されてしまうものものやことごとを、できうる限り拾い集めて、なに一つむだにすることなく、生きていたいと思っています。
それはただの優柔不断で、重々不可能なことで、あまりいい結果を招かないことが往々にしてあるのだとわかっているのですが、
度々そういう思いが頭をもたげてきます。
そうじゃないと、解決できないことがあるんじゃないかと期待していて、反対に今、決断を急いでいるせいで失っていることが多すぎると思うこともあります。

痛いの飛んでけ、そこら中に。
でも、できるならどうか消えずに、そこで見守っていて。

そういう子供じみた考えを、僕じゃない役者が、僕の言葉を他人の言葉として喋る。
僕は当たり前だけどそれを念頭に置いて言葉を作らなくてはいけません。
僕のポエムを他人が読んだって、仕方がありませんから。

屋根裏ハイツという家をこれから建てはじめます。
何階建ての建物になるかわかりませんが、
どうか見上げるくらいの高さにはなりますように。


2014年7月4日 中村大地

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