3F『再開』西和賀滞在記録 3/1

加藤、松井、村岡
記録:村岡

ふつうの合宿2日目。
他の劇団も揃い、今日から本格的に始まったという感じ。

9:00に銀河ホールに着いて、そこから21時まで途中昼夜ご飯を挟むが10時間稽古が出来る。
何て贅沢なんだ。

今日はとんでもない天気だった。

この10分後には湖面も見えなくなった。

稽古は引き続き、語り継ぎを行った。
演出の許可が下り、語り継がれる話のテキストを見てもよいということになった。
しかし、テキストを見てしまうとやはりテキストに捕らわれてしまうようだった。
話を思い出すのと、テキストを思い出すのでは止まった時の間の雰囲気が違う。
また、語りを聞く前にテキストを見てしまうと、聞き方が語りとの違いを照らし合わせるような聞き方になってしまっていた。
細かい語尾などを確認するのにはテキストは有効かもしれないが、話の内容を覚えるために見るのはあまり良くないかもしれない。

とはいえ、全員全ての話をあらかた覚え、一通り通して話せるようになった。
ので、午後からは種の動き、仕草を動画で見て覚える作業を行った。
イメージ→言葉→身体、ではなく、
イメージ→言葉/身体、という認識のもと、
今回は語り継ぐプロセスに身体にもフォーカスを当てている。
3人とも全く違う身体のため、その身体の引き継ぎはとても難しい。
なんならできない。
これは言葉も同じなのであるが、同じ動きをしているつもりでも、全然違って見えたり、見た印象を再現すると全く違った動きになっていたりする。
しかし、このズレは当然起こりうるものだと思っていて、それでもそのズレを埋めようとするときに、自分の内で起こる飛躍のようなものを見たい、というのが狙いだったりする。
この狙いで俳優が難しいのは、完全な複製を目指すのに、完全に同じではいけないということだ。
いや、実際できないのだから複製を目指せば良いのだが……という葛藤に苛まれる。
なんてややこしい芝居を作っているんだ。



なんだかかっこいい2人が撮れてしまった。


2人のブロマイドみたいだ。

今、日を跨いでしまい私は一旦仙台に帰る電車の中でこのブログを書いている。
西和賀はかなり中毒性がある町で、とても西和賀を出るのは億劫である。
夜になると町が眠り、雪や水の音しかしない。
24h動き続け、いろんな音と臭いと光で覆われた街にこれから帰ると思うと、ホームであるにもかかわらず、ちょっとだけ憂鬱になる。
とはいえ、仙台も大好きなので、きっと帰れば安心するんだろうな、と思う私であった。

昨日の小堀さんの稽古着。
イソベヤン。
小堀さんかわいい。


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